2025/11/05 ブログ
歯列矯正の種類とは?選択するときのポイントも
こんにちは。仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」です。

歯並びの乱れは見た目の印象だけでなく、噛み合わせや発音、さらには口腔内の健康にも影響を及ぼすことがあります。
そのような歯並びの悩みを解消するために有効なのが歯列矯正です。近年では技術の進歩により、さまざまな種類の矯正方法が登場しており、それぞれにメリット・デメリットがあります。
ご自身に合った矯正方法を選ぶためには、それぞれの特徴を正しく理解することが重要です。
今回は、歯列矯正の種類や矯正方法を選ぶときのポイントについて解説します。歯列矯正のメリット・デメリットについても解説しますので、歯並びを治したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
歯列矯正の種類

歯列矯正にはいくつかの種類があり、使用する装置や装着位置、見た目などに違いがあります。以下に詳しく解説します。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表側または裏側にブラケットと呼ばれる小さな装置を取り付け、そこにワイヤーを通して歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。
歯列矯正のなかでも最も歴史があり、信頼性の高い治療法とされています。矯正力が強く、複雑な歯並びや噛み合わせの問題にも対応できる点が大きなメリットです。
ワイヤー矯正には表側矯正と裏側矯正があります。以下に詳しく解説します。
表側矯正
表側矯正は、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着する、もっとも一般的で広く普及しているワイヤー矯正の方法です。
矯正装置が見える位置にあるため目立ちやすいというデメリットはありますが、矯正力が強く、幅広い症例に対応可能です。そのため、確実な歯の移動が求められるケースには非常に有効です。
近年では、金属製のブラケットに加えて、歯の色になじむセラミック製のブラケットも選べるようになっており、見た目の印象を軽減する工夫が進んでいます。
また、歯の裏側に装着する裏側矯正よりも費用を抑えられる傾向があり、コストパフォーマンスにも優れています。見た目よりも治療効果を優先したい方、なるべく費用を抑えて歯列矯正を行いたい方に向いている治療法です。
裏側矯正
裏側矯正は、歯の裏側(舌側)にブラケットとワイヤーを装着する方法で、表から装置が目立ちにくいのが最大の特徴です。リンガル矯正とも呼ばれ、見た目に配慮したい人に非常に人気があります。
仕事上の都合や日常生活で人と接する機会が多い方にとって、周囲に気づかれずに矯正治療ができる点は大きな魅力です。
ただし、裏側矯正は高度な技術を必要とするため、対応できる歯科医院が限られていることや、表側矯正よりも治療費が高くなる傾向があります。また、装置が舌に近いため、慣れるまで発音しにくかったり、舌が擦れて違和感を覚えたりすることがあります。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピースを一定期間ごとに交換しながら、少しずつ歯を動かしていく矯正方法です。従来のワイヤー矯正とは異なり、装置の取り外しが可能で目立ちにくいため、審美性を重視する方に人気があります。
この方法は、あらかじめ3Dシミュレーションで歯の動きを確認したうえで治療計画が立てられるため、治療の進行が視覚的に把握しやすいという利点があります。また、金属を使用した装置を使用しないため、金属アレルギーのある方でも安心して治療を受けられます。
また、食事や歯磨きの際にはマウスピースを外せるため、口腔内を清潔な状態に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。
ただし、マウスピースを1日20〜22時間装着する必要があり、装着時間を守らないと十分な効果が得られません。そのため、自己管理がしっかりできる人に向いている矯正方法といえます。
また、歯並びの状態によってはマウスピース矯正では対応できないケースがある点も理解しておきましょう。
歯列矯正の方法を選択するときのポイント

自分に合った歯列矯正の方法を選ぶためには、見た目や費用だけでなく、生活スタイルや治療目標に合わせた総合的な判断が必要です。
見た目
矯正治療を行ううえで、装置が目立つことに抵抗を感じる人は少なくありません。特に大人になってから矯正を始める場合、周囲の目を気にして治療に踏み切れない人もいるでしょう。
そうした方には、透明な装置を使用するマウスピース矯正や、歯の裏側に装置を装着する裏側矯正が選ばれる傾向があります。
裏側矯正の場合、表側矯正より費用は高くなる傾向にありますが、仕事や人前に立つ場面が多い人にとって装置が目立ちにくいという点は大きなメリットといえるでしょう。
適応症例
ワイヤー矯正は、歯を動かす力が強いため、幅広い症例に対応できる点が特徴です。
一方、マウスピース矯正は軽度〜中等度の歯並びの乱れには対応できますが、重度のケースでは適応が難しいこともあります。マウスピース矯正を希望していても、歯並びの状態によってはワイヤー矯正などの別の治療法が選択されるケースがあることを理解しておきましょう。
費用
矯正治療は原則として保険適用外の自由診療になるため、治療費用は全額自己負担となります。一般的に、表側矯正は60万〜100万円程度、裏側矯正は100万〜150万円程度、マウスピース矯正も症例により80万〜120万円程度と、種類によって大きく異なります。
また、毎回の調整費用や保定装置(リテーナー)の費用などが追加でかかるケースもありますので、事前に総額を確認しておくことが重要です。
自己管理のしやすさ
マウスピース矯正で使用する装置は、患者さん自身で取り外すことができます。
しかし、マウスピースの装着時間を守らないと、十分な効果が得られず、治療期間が延びる可能性があります。
一方で、ワイヤー矯正では固定式の装置を使用します。食事や歯磨きがしにくいという点はデメリットですが、装置の装着時間などを管理する必要はありません。そのため、装着時間などの管理が難しいという方には、ワイヤー矯正が向いているかもしれません。
歯列矯正のメリット

歯列矯正には、見た目の改善だけでなく、口腔内の衛生管理や全身の健康にもつながる多くのメリットがあります。ここでは、歯列矯正のメリットについて解説します。
見た目のコンプレックスを解消できる
歯並びにコンプレックスを抱えている方は少なくありません。歯列矯正を行うことで、見た目の印象が大きく改善され、自信を持って笑えるようになります。特に人前で話す機会が多い仕事に就いている方にとっては、口元の印象が良くなることは大きな利点です。
歯並びの改善は、自己肯定感の向上や対人関係の円滑化にもつながるため、心理的なメリットも非常に大きいといえるでしょう。
虫歯や歯周病になるリスクを軽減できる
歯列が乱れていると、歯と歯の隙間に汚れが溜まりやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
歯列矯正によって歯並びを整えることで、歯磨きがしやすくなり、口腔内を清潔に保ちやすくなります。その結果、将来的なトラブルの予防にもつながり、歯を長く健康に保つことが可能になります。
全身の健康維持につながる
正しい噛み合わせは、食事をしっかりと噛んで摂取できることに加え、顎の筋肉や骨格のバランスを整えることにもつながります。
噛み合わせのズレが慢性的な肩こりや頭痛、姿勢の悪化を引き起こすこともあるため、歯列矯正によってこれらの不調が改善される場合があります。
歯列矯正のデメリット

歯列矯正には多くのメリットがある一方で、事前に理解しておくべきデメリットも存在します。治療に取り組む前に、以下のような点も理解しておきましょう。
高額な費用がかかる
歯列矯正は原則として保険適用外の自由診療となるため、治療費は全額自己負担となります。治療方法や使用する装置によっても異なりますが、一般的には数十万円から百万円以上かかることが多く、経済的な負担は少なくありません。
また、毎回の調整費用や保定装置(リテーナー)の費用などがかかることもあるため、トータルの費用を事前に確認しておくことが重要です。
治療期間が長くなることがある
歯列矯正は、数週間や数か月で完了する治療ではなく、通常1年半〜3年ほどの期間が必要です。症例によってはさらに長くなる場合もあります。また、治療完了後も、歯の後戻りを防ぐために保定装置の装着が求められ、数年間にわたって経過観察を続ける必要があります。
こうした長期的な治療計画に対する理解と覚悟が求められます。
使用する装置によっては目立つことがある
表側矯正の場合、歯の表側に装置を装着するため、口をあけたときに目立つことがあります。近年では目立ちにくいセラミック製の装置もありますが、それでも気になる人にとっては心理的なハードルとなるかもしれません。
発音しにくくなることがある
歯列矯正の装置の種類によっては、発音に一時的な影響が出ることがあります。
特に裏側矯正では、装置が舌に近い位置に取り付けられるため、舌の動きが制限され、発音しにくく感じることがあります。また、マウスピース矯正でも、装着中にわずかな違和感を覚える方もいます。
特に、さ行やた行など、舌の位置が重要になる音が影響を受けやすいです、そのため、話す仕事をしている方やプレゼンの機会が多い方にとっては、デメリットといえるでしょう。
まとめ

歯列矯正には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、さまざまな種類があり、それぞれに異なる特徴やメリット・デメリットがあります。
見た目の印象を良くするだけでなく、虫歯や歯周病の予防、噛み合わせの改善、さらには全身の健康維持にもつながることから、歯列矯正は長期的に見ても非常に意義のある治療です。
一方で、治療には高額な費用や長期間の通院、装置による違和感といった負担も伴います。そのため、自分のライフスタイルや希望する仕上がり、予算などを踏まえて、どの矯正方法が最適かを慎重に検討することが大切です。
歯列矯正を検討されている方は、仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・根管治療や予防歯科、小児歯科、マウスピース矯正、インプラントなど、さまざまな診療を行っています。診療メニューはこちら、WEB予約・LINE予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。






