2025/10/15 ブログ
歯周病を予防するために!今すぐ始めるべき習慣と歯科医院で行うこと
こんにちは。仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」です。

歯周病は多くの日本人が悩む口腔トラブルのひとつであり、年齢を重ねるごとにそのリスクは高まっていきます。歯を失う原因の第一位ともいわれる歯周病は、進行すると取り返しがつかなくなることもあるため、早期の予防が非常に重要です。
しかし、歯周病は初期段階では自覚症状が少なく、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。そのため、日頃からのセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアの両立が、歯周病予防の鍵となります。
今回は、歯周病を予防する方法について解説します。
目次
歯周病とは

歯周病とは、歯を支えている歯ぐきや歯槽骨(しそうこつ)といった組織に炎症が起こる病気です。
その原因の多くは、プラーク(歯垢)と呼ばれる細菌のかたまりです。プラークは、歯の表面に付着する白っぽいネバネバした汚れで、しっかり落とさずにいると、細菌が増殖して歯ぐきに炎症を起こします。
歯周病の初期段階を歯肉炎といい、歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きのときに出血したりしますが、痛みはほとんどないため、自分では気づきにくいのが特徴です。
そのまま放置すると、進行して歯周炎という状態になります。歯ぐきの奥にある歯槽骨が少しずつ溶かされ、やがて歯がぐらつき、最終的には歯が抜け落ちる可能性がある深刻な状態です。
また、歯周病はお口の中だけの問題にとどまりません。最近の研究では、糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞といった生活習慣病との関連や、妊娠中の早産リスクを高める可能性も指摘されています。
つまり、歯周病を防ぐことは、全身の健康を守ることにもつながるのです。
歯周病を予防するために自宅でできること

日々の生活のなかで正しいケアを継続することが、歯周病の予防には欠かせません。以下では、自宅で取り組める具体的な方法をご紹介します。
正しい歯磨き
毎日の歯磨きは、歯周病予防の基本中の基本です。
ただし、磨いていることと、きちんと磨けていることは別です。歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目にしっかり当て、やさしく小刻みに動かすように磨くことが重要です。ゴシゴシと強い力で磨くと、歯茎を傷める原因にもなるため注意が必要です。
歯ブラシは自分の口に合ったものを選び、毛先が開いてきたら早めに交換しましょう。また、奥歯の裏や歯の裏側など、見えにくく磨き残しやすい部分にも意識を向けることで、磨き残しを防ぐことができます。
さらに、1日2回以上、食後に磨くことを習慣化し、1回あたり3分以上を目安に丁寧に行うことが望ましいです。特に就寝前は、唾液の分泌量が減り、細菌が繁殖しやすくなるため、入念に歯磨きを行うことが予防の鍵になります。
デンタルフロスや歯間ブラシの活用
歯ブラシだけでは落としきれない歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシを使って取り除くことが大切です。
歯と歯の間の汚れやプラークは、歯周病の温床となるため、これらの補助清掃用具を使用して汚れを落とし、清潔な状態に保つことが予防の鍵となります。デンタルフロスは、歯と歯の接触面のプラーク除去に優れています。
一方で歯間ブラシは、歯と歯の間の隙間が広い部分に使用します。歯間ブラシは歯と歯の隙間の大きさに合ったサイズを選び、無理なく挿入できるものを使用しましょう。
歯ぐきを傷つけないように注意しながら、日々の習慣に取り入れることで歯周病の進行を防ぐことができます。
食生活の改善
歯周病を予防するためには、バランスの取れた食生活も欠かせません。
特に、ビタミンCやビタミンD、カルシウムなど、歯や歯茎の健康を支える栄養素を意識的に摂ることが大切です。ビタミンCは歯茎の血行を促進し、コラーゲンの生成を助けるため、炎症の予防に効果があります。
一方で、糖分の過剰摂取は歯周病を悪化させる要因となるため注意が必要です。甘いお菓子や清涼飲料水は、プラーク中の細菌の栄養源となり、歯茎に悪影響を与えます。
また、咀嚼をしっかり行うことで唾液の分泌が促され、口腔内の自浄作用を高めることができます。
バランスの取れた食事を心がけることで、免疫力の向上にもつながり、歯周病に対する抵抗力も高まります。日常の食事から健康な口腔環境をつくる意識を持つことが、長期的な予防に効果を発揮します。
禁煙
タバコの煙に含まれる有害物質は、歯ぐきの血流を悪化させ、歯周病の発症や進行を促進することがわかっています。
喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病にかかるリスクが2倍以上高くなるともいわれているのです。また、喫煙によって歯ぐきの腫れや出血といった症状が現れにくくなります。
そのため、禁煙することが強く推奨されるのです。禁煙によって血流や免疫力が回復すれば、歯周病の進行を抑えることができます。ご家族や周囲の方にも協力してもらい、段階的に禁煙に取り組むことを推奨します。
ストレス管理と十分な睡眠
歯周病は、ストレスや睡眠不足とも深く関係しています。
強いストレスを感じていると、免疫機能が低下し、歯周病菌への抵抗力が弱まるため、炎症が起こりやすくなります。また、睡眠時間が短かったり、質の悪い睡眠が続いたりすると、身体全体の回復力も低下します。
日常生活のなかで適度な休息を取り、趣味や運動などでストレスを発散することが大切です。また、毎日一定の時間に就寝・起床する生活リズムを整えることが、口腔内の健康にもつながります。
歯周病を予防するために歯科医院で行うこと

自宅でのケアに加えて、専門的なサポートを受けることが、歯周病の早期発見と予防に役立ちます。ここでは、歯周病を予防するために、歯科医院で受けられる主な処置について解説します。
定期的な検診
歯科医院での定期的な検診は、歯周病の予防と早期発見に極めて有効です。
検診のなかでは、歯茎の状態や歯石の有無、歯の動揺などを確認します。定期的に検診を受けていれば、ご自身では気づきにくい歯周病の初期症状を見逃さず、適切なタイミングで治療を開始できるでしょう。
また、検診では正しい歯磨きの仕方や生活習慣のアドバイスを受けることもできるため、予防意識を高める良い機会になります。歯周病の予防と早期発見のためにも、3〜6ヶ月に1回の頻度で検診を受けましょう。
歯のクリーニング
歯科医院で行われる歯のクリーニングは、専門的な器具を使ってプラークや歯石を除去する処置です。日常の歯磨きでは落としきれない汚れや、歯周ポケットに入り込んだ細菌を徹底的に除去することで、歯茎の炎症を防ぎます。
特に、プラークが石灰化して硬くなった歯石は、ふだんの歯磨きでは取り除くことができません。歯科医院では、スケーラーという器具を使用して、歯ブラシでは落とせない歯石を除去するため、歯周病になりにくい環境に整えることができます。
ブラッシング指導
歯科医院では、ブラッシング指導も行われます。ブラッシング指導とは、患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせた歯磨きの仕方や道具の選び方を提案するものです。
自分では正しく磨いているつもりでも、意外と磨き残しが生じていたり、強く磨きすぎて歯茎を傷めていたりするケースも少なくありません。
プロの視点でチェックを受けることで、自宅でのケアの質が大きく向上します。また、フロスや歯間ブラシの使い方についても丁寧に指導してもらえるため、効果的なセルフケアの習慣化に役立ちます。
歯周病の進行を抑えるためには、正しい知識と継続が不可欠であり、ブラッシング指導はその第一歩となります。
まとめ

歯周病は、放置すると歯を失うだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性がある深刻な疾患です。
しかし、適切な予防策を講じることで、そのリスクを大幅に減らすことができます。
日々の正しいブラッシングや食生活の見直しなど、自宅でできることを習慣化することが重要です。また、定期的に歯科医院で検診やクリーニングを受けることで、専門的な視点からのサポートを受けることができます。
歯周病予防は、継続することで効果が現れます。将来にわたり自分の歯で食事を楽しみ、健康的な生活を送るためにも、今すぐに予防の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
歯周病の症状にお悩みの方は、仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・根管治療や予防歯科、小児歯科、マウスピース矯正、インプラントなど、さまざまな診療を行っています。診療メニューはこちら、WEB予約・LINE予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。