2025/05/21 ブログ
インプラント治療ができない?対処方法も解説!
こんにちは。仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」です。

インプラント治療は、天然の歯に近い見た目と噛み心地を実現できることから、多くの方に選ばれている治療法です。
しかし、すべての人がインプラントを受けられるわけではありません。「自分はインプラント治療ができる?」「もしできなかったら、ほかに治療法はある?」など、不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、インプラント治療が難しいケースについて解説します。治療ができない場合の対処法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
インプラント治療とは

インプラント治療とは、歯を失った部分に人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を装着して噛む機能や見た目を回復させる治療法です。歯根部分には主にチタンが使用され、顎の骨と結合します。
そのため、しっかりと固定されて安定感があり、硬いものでも噛みやすいのが特徴です。また、入れ歯やブリッジと異なり、周りの健康な歯を削る必要がありません。人工歯には透明感のあるセラミックが使用されることが多く、天然の歯に近い見た目が実現できます。
インプラント治療には、3ヶ月から1年程度の期間がかかります。人工歯を装着するまでに、人工歯根を埋入して顎の骨と結合するのを待ち、人工歯を結合するための装置を取り付ける処置が必要なためです。治療期間がかかることも考慮したうえで、治療を検討しましょう。
インプラント治療ができないケースとは

インプラントは、全身の健康状態や口腔環境、生活習慣などによっては、適応できないケースがあります。ここでは、インプラント治療ができない、あるいは慎重な判断が必要となる代表的なケースについて解説します。
健康上の問題がある
糖尿病や心疾患、骨粗しょう症などの全身疾患がある方は、インプラント手術後の感染リスクが高い傾向にあります。特に、血糖値のコントロールが不十分な糖尿病の場合は、傷の治りが悪く、インプラントと顎の骨がうまく結合しないリスクが高いです。
また、血液をサラサラにする抗凝固薬を服用している方も出血するリスクが高いため、薬の調整が必要でしょう。
状態が安定している場合や、薬でコントロールできている場合はインプラント治療を受けられる場合もあるため、主治医への相談が必要です。歯科医師と主治医が連携したうえで、治療方針を決定します。
顎の骨の厚みが足りない
インプラントは、顎の骨に人工の歯根を埋め込んで固定する治療法です。そのため、骨の厚みが足りない場合はインプラントが安定せず、手術ができない場合があります。歯を失ってから時間が経つと、顎の骨が吸収されて痩せることがあるのです。
骨の厚みや量を増やす骨造成を行うと適応できるケースもありますが、骨造成には時間がかかります。治療の負担も増えるため、歯科医師と十分に相談したうえで判断しましょう。
重度の歯周病がある
歯周病は、歯を支える骨や歯茎が炎症によって破壊されていく病気です。歯周病が進行していると、インプラントの周囲に炎症が起きやすくなり、インプラント周囲炎になるリスクが高まります。
そのため、インプラント治療の前に歯周病の治療をしっかりと行い、口腔内の環境を整えておくことが重要です。
喫煙習慣がある
喫煙はインプラントの成功率を下げる大きな要因のひとつです。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、血流を悪化させるため傷の治りが遅くなります。また、免疫力の低下によって感染しやすくなり、インプラントがうまく骨と結合しない可能性もあります。
インプラント治療を検討する際は、禁煙を心がけましょう。
妊娠中・授乳中の人
妊娠中や授乳中の方は、インプラント治療は推奨されません。手術時に使用する麻酔やレントゲン検査、また術後の抗生物質や鎮痛薬などが、胎児や乳児に影響を与える可能性があるためです。
また、インプラント手術中の痛みや出血など、精神的にも身体的にもストレスがかかります。妊娠中の場合、ストレスがかかると早産につながる恐れもあります。出産や授乳が終わってから治療を検討するのが望ましいでしょう。
金属アレルギーがある
インプラントに使用される金属はアレルギーのリスクが低いチタンですが、ごくまれにチタンに対してアレルギー反応を起こす方もいます。過去に金属製のアクセサリーや歯科治療でアレルギー症状が出たことがある方は、歯科医師に相談しておきましょう。
金属アレルギーがあっても、ジルコニア製インプラントなどで治療できる場合があります。
成長期の子どもや若年者
顎の骨が成長期にある子どもは、成長に伴って顎の形が変化するため、インプラントがずれるリスクがあります。インプラントは骨に固定されるため、成長にともなって位置を変えることはできません。ずれたインプラントが歯に当たって悪影響を及ぼすおそれがあります。
そのため、顎の骨が成長しきってから治療を行うのが原則です。
口腔ケアが十分にできていない
インプラントは長期的に清潔に保つことが求められます。毎日の歯磨きや、歯科医院での定期的なメンテナンスができていない方は、インプラントの周囲に炎症が起こりやすくなり、埋入したインプラントが抜け落ちることもあります。
歯磨きが習慣化していない、通院が困難な生活状況にあるなど、口腔ケアを維持するのが難しい場合は、インプラント以外の治療法が検討されることもあります。
インプラント治療ができないときの対処方法

インプラント治療が適応とならない場合、ほかの治療法を検討します。患者さまの全身状態やお口の中の状況、希望する見た目や機能性などに応じて治療方法を選択することが大切です。
ここでは、インプラント治療が難しいと判断された場合に考えられる主な対処法について紹介します。
ブリッジ
ブリッジは、欠損している歯の両隣の歯を削って支台にし、その上に人工歯を橋渡しするように装着する方法です。外科手術が不要で、短期間で治療が完了する点がメリットです。保険診療の対象となる場合も多く、費用を抑えて治療できるのも利点です。
ただし、健康な歯を削る必要があるのはデメリットでしょう。
入れ歯
部分入れ歯や総入れ歯は、外科的処置を行わずに歯を補うことができる治療法です。歯を削らずに済む場合も多く、全身状態に不安がある方や、高齢の方にも選ばれています。保険適用の入れ歯であれば費用を抑えられ、定期的な調整を行うことで機能性も維持できます。
ただし、使用中に違和感を覚えたり、噛む力が弱くなったりする可能性もあるため、装着後のフォローアップが重要です。金属アレルギーなどの理由でインプラント治療が難しい場合は、ジルコニアなどのアレルギーリスクの低い素材を使った義歯で対応するのも一つの方法です。
骨造成
骨の量が不足している場合でも、骨造成を行うと、インプラント治療が可能になる場合があります。骨造成は、インプラントの土台となる骨を人工的に再生させることが目的です。
骨造成には、上顎洞を上に持ち上げて骨をつくるサイナスリフトや、骨形成を誘導する組織を使って骨を再生させるGBRなどの方法があります。骨をつくるには時間がかかるため、治療期間は長くなります。
生活習慣や全身状態の改善
喫煙や糖尿病、歯周病などが原因でインプラント治療ができない場合、生活習慣の改善や疾患のコントロールによって、治療が可能になる場合があります。喫煙者の場合、禁煙を続けて血流や免疫機能が改善すれば、失敗する確率は下がるでしょう。
糖尿病の方も、血糖値がコントロールできていれば治療を受けられる場合があります。歯科医師と主治医との連携を取りながら、計画的に準備を進めることが大切です。
まとめ

インプラント治療は、見た目と機能性に優れた治療法ですが、全身の健康状態や口腔環境によっては適応できません。インプラントが難しい場合は、ブリッジや入れ歯によって歯を補うことが可能です。
ただし、生活習慣の改善や骨造成によって、インプラント治療が可能になるケースもあります。一人ひとりの健康状態や歯の状態によって適切な治療法は異なるため、歯科医師に相談しましょう。
インプラント治療を検討されている方は、仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・根管治療や予防歯科、小児歯科、マウスピース矯正、インプラントなど、さまざまな診療を行っています。診療メニューはこちら、WEB予約・LINE予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。