2025/05/07 ブログ
マウスピース矯正で叢生は治る?その効果とメリット・デメリット
こんにちは。仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」です。
歯と歯が重なり合って生えた歯並びや、前後にガタガタと乱れた歯列のことを叢生(そうせい)といいます。「会話をする際に相手の視線が気になる」と感じている方や「できるだけ目立ちにくい方法で治したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、叢生を放置するリスクやマウスピース矯正を選択するメリット・デメリット、費用の目安、マウスピース矯正以外の治療法などについて解説します。
目次
叢生とは
叢生(そうせい)とは、歯と歯が重なり合ったり前後にずれたりして生えた凸凹した歯並びのことを指します。顎が小さく、歯がきれいに生え揃うためのスペースが不足している場合に引き起こされ、前歯に多くみられます。
前歯は人目に触れやすい部分ですので、歯並びがデゴボコしていて見た目が気になるという理由で治療を検討している方は多いかもしれません。叢生は見た目の問題だけでなく、お口や全身の健康に影響を及ぼすことがあるので、早期に改善すべきでしょう。
叢生を放置するリスク
ここからは、叢生を放置するリスクについてみていきましょう。
虫歯や歯周病を発症しやすくなる
歯と歯が重なり合っていたり歯並びが前後にずれて凸凹したりしている場合には、毎日ブラッシングをしていても磨き残しが多くなります。磨き残しによって歯垢や汚れが蓄積すると細菌が繁殖し、虫歯や歯周病を発症しやすくなります。
咀嚼機能が低下しやすくなる
歯並びが凸凹して正しく噛み合っていない場合、食べ物をしっかりと噛み切ることや細かく噛み砕くことが難しくなる可能性があります。食べ物をよく噛まずに飲み込むことが増えると、胃腸に負担がかかる恐れもあるでしょう。
発音がしづらくなる
歯並びの乱れを放置することによって、特定の発音がしづらくなることがあります。特に、サ行やタ行の発音に影響が出ることが多いです。
発音に問題が生じると、コミュニケーションや社会生活に支障をきたす恐れもあります。
顎関節症を発症しやすくなる
叢生によって噛み合わせが悪くなると、顎の筋肉や関節などに過剰な負荷がかかります。その結果、顎関節症を発症することがあります。
顎関節症になると、顎に痛みが出たり口が開けにくくなったりすることもあります。時には頭痛や肩こり、耳鳴りといった症状が引き起こされることもあります。
マウスピース矯正で叢生は治る?
マウスピース矯正で叢生を治すことは可能です。
しかし、歯並びや顎の骨などの状態によっては、適応外となることもあります。そのような場合には、ワイヤー矯正などほかの治療法を検討する必要があるでしょう。実際にマウスピース矯正で対応できるかどうかは、詳しい検査やシミュレーションを行った上で判断されます。
「デコボコした歯並びをマウスピース矯正で治したい」という方は、一度歯科医院へご相談ください。なお、マウスピース矯正のみで治療するのが難しい場合でも、スペースを確保するための事前処置を組み合わせることで叢生を改善できるケースもあります。
スペースを確保するための事前処置
スペースを確保するための事前処置には、主に以下の3種類があります。
抜歯
歯と歯が著しく重なり合った重度の叢生では、抜歯を行うことがあります。前から4番目、5番目に位置する小臼歯を抜くことが多く、1本あたりの抜歯で7~8mm程度のスペースを作り出せます。
IPR(ディスキング)
IPR(ディスキング)とは、歯の側面のエナメル質をわずかに削ってスペースを作る方法です。削る範囲は歯1本につき0.5mmまでですので、見た目に影響が出る心配はありません。
床矯正
床矯正とは、上顎に専用の装置を装着し、歯列を横に広げる方法のことです。顎の骨に力をかけて歯列を広げるため、抜歯をせずに歯をきれいに並べるためのスペースを確保できます。
マウスピース矯正を選択するメリット
ここからは、マウスピース矯正を選択するメリットについて解説します。
見た目への影響が少ない
マウスピース矯正では、透明なプラスチック製の装置を使用します。装置が非常に目立ちにくいため、見た目への影響を心配せずに矯正できることは大きなメリットといえるでしょう。
そのため、接客業の方や人前で話す機会が多い方、見た目が気になる方などにも多く選ばれています。
自由に取り外しができる
マウスピース矯正に使う装置は、自由に取り外しが可能です。食事やブラッシングの際には外せるため、日常生活への影響も最小限に抑えられます。
食事の際には装置を取り外すため、食べ物の制限もありません。また、ブラッシングは普段通りにできるため、虫歯や歯周病のリスクも軽減できます。
痛みが少ない
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて痛みが少ないというメリットもあります。マウスピース矯正では、定期的に装置を交換しながら段階的に歯を動かします。そのため、痛みや不快感が少ない矯正方法を選びたい方にも人気です。
マウスピース矯正を選択するデメリット
続いて、マウスピース矯正を選択するデメリットについて解説します。
自己管理をしなければならない
マウスピース矯正では、1日20~22時間装置を装着する必要があります。つまり、食事や口腔ケアの時間以外は、マウスピースをつけ続けなければなりません。装着時間が不足すれば治療の効果が得られなくなり、治療期間が長引く可能性も考えられます。
適応できない症例もある
マウスピース矯正は、全ての症例に対応できるわけではありません。例えば、歯が著しく重なり合っている重度の叢生や、抜歯をして歯列を複雑に動かす必要がある場合などは、マウスピース矯正のみで改善するのが難しいでしょう。
そのような場合には、ワイヤー矯正を併用するケースもあります。
装置をつけたまま飲食できない
マウスピース矯正では、装置をつけたままの飲食はできません。間食をしたり飲み物を飲んだりする際には、毎回装置を外す必要があります。そのため、仕事や家事の合間に飲食をする習慣がある方にとってはストレスに感じるかもしれません。
なお、水であれば、マウスピースをつけたまま口にすることが可能です。
紛失や破損のリスクがある
マウスピース矯正には自由に取り外しができるというメリットがありますが、自分で管理しなければならないため、紛失や破損のリスクを伴います。例えば、外食の際に取り外したマウスピースを紙ナプキンに包んだまま捨てたり忘れて帰ったりすることも考えられるでしょう。
装置を紛失・破損した場合には、再作製するために追加で時間や費用を要することになります。
マウスピース矯正で叢生を治す場合にかかる費用
凸凹した歯並びをマウスピース矯正で治療する際にかかる費用は、患者さまの口腔内の状態やご希望によって異なります。軽度の叢生や噛み合わせに問題のない部分的な乱れの場合には、部分矯正で対応できる可能性が高いでしょう。
部分矯正の費用の目安は、20万~50万円程度です。歯列全体を整える必要がある場合は全体矯正となり、費用は20万~80万円程度が目安となります。
マウスピース矯正以外で叢生を治す方法
ここからは、マウスピース矯正以外で叢生を治す方法についてご紹介します。
ワイヤー矯正
マウスピース矯正が適応外となった場合の選択肢として、ワイヤー矯正が挙げられます。ワイヤー矯正には、表側矯正と裏側矯正の2種類があります。それぞれの特徴については、以下の通りです。
表側矯正
表側矯正とは、歯の表側の表面にブラケットと呼ばれる装置を固定し、そこにワイヤーを通して3次元的に歯を動かす方法です。ワイヤーで強い力をかけて歯を動かすため、重度の叢生や複雑な症例にも対応できます。
金属の装置よりも目立ちにくい、白いセラミックや透明なプラスチックの装置を選択することも可能です。
裏側矯正
装置の原理は表側矯正と同様ですが、歯の裏側に装置を取り付けるタイプを裏側矯正といいます。装置が歯列の内側に位置するため目立ちにくいという特徴がありますが、最初のうちは会話の際に違和感を覚えやすいという欠点もあります。
まとめ
マウスピース矯正で叢生を改善することは可能です。軽度の場合には、部分矯正のみで治療できる可能性が高いでしょう。
ただし、場合によっては適応外となることもあります。マウスピース矯正のみで治せない場合には、事前処置を行うことやワイヤー矯正という選択肢もありますので、まずはご相談ください。
マウスピース矯正を検討されている方は、仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・根管治療や予防歯科、小児歯科、マウスピース矯正、インプラントなど、さまざまな診療を行っています。診療メニューはこちら、WEB予約・LINE予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。