2024/08/14 ブログ
マウスピース矯正で受け口は治せる?治療期間や費用も解説!
こんにちは。仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」です。

「マウスピース矯正で受け口は治せるの?」とお悩みの患者さまもいるでしょう。歯並びが原因で受け口になっている場合は、マウスピース矯正での治療も可能です。
今回は、マウスピース矯正で受け口を治せるケースやメリット・デメリットについて解説します。治療期間や費用についてもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
受け口とは?

受け口とは、正式名称を反対咬合や下顎前突といい、下の歯が上の歯より前に出た状態で噛み合う歯並びを指します。受け口の種類は、骨格性と歯性、機能性の3つに分けられます。
骨格性の受け口は、下顎自体が前に突き出ていることや、上顎が小さすぎたり下顎が大きすぎたりすることによるものです。歯性の受け口は、下の歯が上の歯よりも前に生えているケースや、上下の歯が傾いて生えているケースが該当します。
機能性は、下顎を突き出した状態でなければ、奥歯まで噛み合わせられない状態です。正しい位置で噛み合わせようとすると、上下の前歯が先に当たって奥歯に隙間ができ、うまく噛み合いません。そのため、上下の前歯が当たらないよう、下顎を突き出して噛むのです。
受け口になる原因

受け口になる原因として、以下の3つが挙げられます。
歯並びの遺伝
親の顔や声が子どもに似るのと同じように、歯のサイズや顎の骨格も遺伝します。親が受け口の場合は、子どもも受け口になる可能性があります。
特に、遺伝的な要素が大きい場合は、顎の発達を抑える治療が効果的です。生まれ持った骨格などだけでなく、同じような食事や姿勢をとることも影響すると考えられています。
悪習慣がある
受け口の原因のひとつは、歯並びを悪くさせたり下顎を前に出したりする悪習慣です。例えば、指しゃぶりや舌で歯を押す癖があると、歯並びが悪くなり、受け口になる可能性があります。
また、口呼吸をしていると、口が開いていることで舌が下がり気道が狭くなります。呼吸をしやすくするために、下顎を前に出す習慣がつく場合があるでしょう。
顎の発達が上下で異なる
受け口の原因として、顎の発達が上下で異なるケースも挙げられます。上顎が十分に発達しなかった、あるいは下顎が発達しすぎている場合です。
顎の発達は遺伝のほか、口呼吸や姿勢などさまざまな癖や習慣の影響をうけます。柔らかいものばかり食べていた場合も、上顎が発達せずに受け口の原因になることがあります。
受け口を放置するリスク

受け口を放置するリスクは、以下のとおりです。
歯や顎に負担がかかる
本来、上の歯が下の歯よりも前にあるのが正しい噛み合わせです。受け口のように本来とは異なる噛み合わせで食べ物を噛み続けることで、歯肉が下がったり歯がぐらついてしまったりする可能性があります。
また、顎にも負担がかかりやすくなるため、顎関節症になるリスクもあります。
虫歯や歯周炎になりやすくなる
受け口の場合は、虫歯や歯周炎のリスクが高まります。きちんと噛み合わせられないため、口の中が乾燥しやすく、虫歯や歯周病の菌が増えやすい状態になるためです。
また、歯並びが原因の受け口の場合、歯が重なり合って生えている部分は歯ブラシが届きにくく、十分に歯を磨けないと虫歯や歯周病のリスクが高まります。
コンプレックスになる
受け口は、下顎がしゃくれて見えることが多く、コンプレックスを感じる方も少なくありません。下の歯が出ているのを見られたくないために、うまく笑えなくなる方もいるでしょう。
コンプレックスがあることで、自分に自信をなくしたり、ストレスを抱えたりすることにもつながります。
発音や滑舌が悪くなる
発音や滑舌が悪くなるのも受け口の特徴です。
受け口の場合は、前歯が正しい位置になく噛み合わせがよくありません。上下の前歯の間に隙間ができやすいため、内側の空気が漏れやすくなっています。
特に、サ行とタ行を発音すると、空気が漏れてしまってはっきりとした発音になりにくいでしょう。また、上の歯並びが狭く、舌を動かしにくいこともハキハキと話せない原因となります。
胃腸に負担がかかる
受け口は正しい噛み合わせではないため、食べ物をしっかりと噛むことが困難です。十分に噛み砕かないまま胃に入ると、消化に時間がかかり胃腸に負担をかけます。
マウスピース矯正で受け口は治せる?

骨格に問題がなく軽度の受け口の場合は、マウスピース矯正で治せる可能性があります。骨格に問題がある骨格性反対咬合や、機能性や歯性でも歯並びのずれが著しい場合は、ワイヤー矯正が適応されることが多いです。マウスピース矯正で治療するのは難しいでしょう。
重度の受け口の場合、症状によっては、上顎と下顎のバランスを整える手術が必要なケースもあります。自分がマウスピース矯正の適応となるかどうかは、歯科医師に相談してみるとよいでしょう。
マウスピース矯正で受け口を治療するメリット

マウスピース矯正で受け口を治療するメリットは、以下のとおりです。
目立ちにくい
マウスピースは基本的に透明の樹脂でできているため、ワイヤー矯正に比べて目立ちにくい点がメリットです。口を開けても、注意深く見られなければほとんど気づかれません。
口元を気にすることなく笑ったり話したりできるため、日常生活におけるストレスは少ないでしょう。
着脱できる
マウスピース矯正は、歯磨きや食事の際に装置を取り外せる点がメリットです。ワイヤー矯正の場合は自分で着脱できないため、食べ物が歯と矯正装置の間に挟まりやすく、歯磨きもしにくいデメリットがあります。
一方で、マウスピース矯正は歯磨きや食事の際に取り外せます。口の中を綺麗に保ちやすいため、虫歯や歯周炎を起こしにくいでしょう。
食事の際も装置をつけていないため、違和感なく食べることが可能です。
痛みや違和感が少ない
マウスピース矯正で受け口を治療するメリットのひとつは、痛みや違和感が少ない点です。ワイヤー矯正の場合は、ブラケットが口腔内の粘膜に当たるため違和感をおぼえやすく、口内炎になることもあります。
一方で、マウスピースは樹脂製のため、口の中を傷つけにくい点が特徴です。金属アレルギーの人でも問題なく治療できます。また、ワイヤー矯正よりも少しずつ歯を動かすため、痛みを感じにくいでしょう。
マウスピース矯正で受け口を治療するデメリット

マウスピース矯正で受け口を治療するデメリットは、以下の通りです。
マウスピースを自己管理する必要がある
マウスピースは、1日20時間以上つける必要があります。食事や歯磨きの際に外したマウスピースを装着し忘れないよう注意が必要です。
外したまま寝てしまったり、外食時に外して紛失したり、装着時間が守られないことがあると予定通りに治療を進められなくなる場合があります。
また、マウスピースは1〜2週間ごとに交換します。交換時期やマウスピースの順番など、医師の指示を守って進めなければなりません。予定通りに治療を進められるよう、自分でマウスピースを管理することが大切です。
適応できないケースもある
マウスピース矯正の適応となる受け口は、歯並びが原因の場合に限られます。骨格が原因で受け口になっている場合は、マウスピース矯正で治療するのは難しいでしょう。
ただし、マウスピース矯正が可能かどうかは自分で判断できるものではありません。マウスピース矯正を希望している場合は、一度歯科医師に相談してみるとよいでしょう。
マウスピース矯正で受け口を治療する場合にかかる期間

マウスピース矯正で受け口を治療するのにかかる期間は、1年〜3年程度です。歯の動かしやすさや、どの程度動かす必要があるかによって治療期間は異なります。
マウスピースの装着時間が守られなかったり、指示通りに交換できなかったりすると、治療期間が長引く場合があります。また、矯正期間が終わっても、歯の後戻りを防ぐためには、保定装置が必要です。基本的には、矯正治療にかかった期間と同じ期間装着します。
マウスピース矯正で受け口を治療する場合にかかる費用

マウスピース矯正は、保険適用外のため自由診療となり、歯科医院によって費用が異なります。歯並びの状態にもよりますが、費用の相場は60万円〜100万円程度です。
部分的に治療をするのか、全体的にするのかによっても変動します。どの程度の治療が必要で費用がいくらかかるのかは人によって異なるため、詳しくは歯科医師に相談しましょう。
まとめ

受け口は、骨格に問題がなく軽度の場合はマウスピース矯正で治せる可能性があります。治療にかかる期間は1年〜3年程度、費用の相場は60万円〜100万円程度です。
マウスピース矯正で治療すると、目立ちにくく、取り外しができるなどのメリットがあります。
ただし、装着時間を守らなければ治療が遅れる可能性があるため、装着忘れに注意が必要です。マウスピース矯正で治せるかどうかは受け口の状態によって異なるため、気になる方は歯科医師に相談しましょう。
マウスピース矯正を検討されている方は、仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・根管治療や予防歯科、小児歯科、マウスピース矯正、インプラントなど、さまざまな診療を行っています。診療メニューはこちら、WEB予約・LINE予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。