2024/06/26 ブログ
マウスピース矯正ですきっ歯は治せるのか?費用や治療期間も解説
こんにちは。仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」です。

すきっ歯の治療には、矯正や補綴物による治療などさまざまな方法があります。中でもマウスピース矯正による治療を検討されている方が多いでしょう。
この記事では、マウスピース矯正ですきっ歯を治療できるかどうか解説します。マウスピース矯正で治療した場合の費用や治療期間についても説明しているので、すきっ歯の治療を検討している方はご参考にしてください。
目次
すきっ歯とは

すきっ歯とは、歯と歯の間が空いている歯並びの状態です。前歯の真ん中に隙間がある場合は、専門用語で正中離開(せいちゅうりかい)と呼ばれ、前歯以外の歯列に隙間がある場合は空隙歯列(くうげきしれつ)と呼ばれます。
すきっ歯の問題は、見た目だけではありません。食べ物が隙間に挟まりやすかったり、隙間から空気が漏れて発音しにくかったりするなどのお悩みを抱えている方も多いでしょう。
すきっ歯になる原因

すきっ歯になる原因はさまざまです。主な原因を詳しく解説します。
矮小歯がある
矮小歯とは、通常の歯より生まれつき小さい歯のことをいいます。歯が小さいため歯列に隙間ができやすく、すきっ歯になりやすいのです。
また、矮小歯は上顎の側切歯(真ん中から2番目の歯)に発生することが多いため、目立ちやすいです。
欠損歯がある
元々歯の本数が足りない(先天性欠損)場合、すきっ歯になりやすいでしょう。生えるはずの歯が歯肉や顎の骨に埋まっているため、生えてくるはずだったスペースが空いてすきっ歯になるのです。
虫歯や歯周病などで歯を失った場合も歯列に隙間ができ、すきっ歯になる可能性が高いでしょう。
上唇小帯が長い
上唇小帯とは、上唇から歯茎につながるスジのことです。上唇小帯が長い場合、中央に寄ろうとしている歯を上唇小帯が邪魔して、前歯がすきっ歯になるケースがあります。
上唇小帯が歯並びに影響すると診断された場合、上唇小帯を切除することが多いでしょう。上唇小帯の切除は前歯が永久歯に生え変わる前に行うと、歯並びへの影響を軽減できます。
正中過剰埋伏歯
本来の歯の本数よりも多くの歯が生える、過剰歯というものがあります。稀に、過剰歯が歯茎に埋まったまま生えてこないことがあるのです。
特に多いのが、正中過剰埋伏歯です。上の前歯の真ん中の歯茎に過剰埋伏歯があることで、歯が真ん中に寄れずすきっ歯になります。すきっ歯を改善するためには、過剰埋伏歯を抜く必要があります。
歯周病
歯周病は、進行すると歯を支えている骨を溶かします。そのため、歯を支えられなくなり、歯が動きやすくなります。歯が動いたことにより隙間ができて、すきっ歯になる可能性があるでしょう。
また、歯周病が進行することで歯茎が退縮して、隙間ができることもあります。歯周病が進行すると歯が抜け落ちる恐れもあるため、早期に歯科医院を受診して歯周病の治療を受けましょう。
悪習癖
歯並びや噛み合わせに悪い影響を与える癖のことを悪習癖といい、すきっ歯の原因になることがあります。
例えば、舌先を歯と歯の間に入れ込む癖があると、日常的に前歯に力が加わって歯が外側に押し出され、すきっ歯になるかもしれません。些細な力でも、日常的に繰り返されることで歯が動く可能性があるため、注意が必要です。
すきっ歯を放置すると

すきっ歯を放置すると、審美面だけではなく機能面にも影響があるため、早めに治療しましょう。以下、すきっ歯を放置することによるリスクについて解説します。
虫歯や歯周病になりやすい
すきっ歯は隙間が空いているため、食べカスや歯垢が詰まりやすい状態です。食べカスや歯垢が詰まっている状態が長時間続くことで細菌が繁殖し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。口臭の原因にもなるでしょう。
食後はできるだけ早く歯磨きをし、口内を清潔に保つことが大切です。
咀嚼しにくい
すきっ歯の状態では食べ物を噛み切りにくく、効率的に細かくするのが難しいです。そのため、十分に咀嚼されないまま食べ物が胃に送られることがあり、消化不良を引き起こす原因になる可能性があるでしょう。
また、すきっ歯の部分を避けて噛もうとすることで、咀嚼しにくいと感じる方も多いです。すきっ歯を避けて噛むことで他の歯に負担がかかり続けると、将来的に割れたり欠けたりする恐れもあります。
すきっ歯の部分を避けて噛む癖がつくと、噛み合わせが悪化する原因にもなるので注意しましょう。
発音障害
すきっ歯は隙間から空気が漏れやすいため、発音にも影響を及ぼすことがあります。特に、サ行やタ行の発音が不明瞭になることが多いです。言葉をうまく伝えられないことで、ストレスに感じることもあるでしょう。
マウスピース矯正ですきっ歯は治せる?

マウスピース矯正ですきっ歯は治せます。マウスピース矯正は、すきっ歯のような少しの移動で対応できる症例の方に、多く選ばれています。
ただし、すきっ歯だけでなく他の症状も併発している場合は、マウスピース矯正での治療が難しい可能性もあります。噛み合わせには問題がなく、前歯だけがすきっ歯の症例などでは、部分矯正でも改善できることがあるでしょう。
部分矯正の場合は治療範囲が狭い分、治療期間も治療費も抑えられるメリットがあります。ご自身の症例がマウスピース矯正で治療できるかどうかは、歯科医師に相談してみましょう。
マウスピース矯正ですきっ歯を治すメリット

マウスピース矯正ですきっ歯を治すメリットは、以下の3つです。
- 痛みや違和感が少ない
- 装置が目立ちにくい
- マウスピース矯正の得意分野
マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて装置による違和感が少なく、痛みも少ない点が特徴です。
また、マウスピース矯正では透明のマウスピースを使用するため、目立ちにくいです。接客業などの方でも、見た目を気にせず治療しやすいでしょう。
マウスピース矯正は、歯の移動距離が大きい治療は難しいとされています。
しかし、すきっ歯などの移動距離が大きくない症例は得意とされています。効率よく歯列の隙間を埋めて、すきっ歯を改善できるでしょう。
マウスピース矯正ですきっ歯を治すデメリット

マウスピース矯正ですきっ歯を治すデメリットは、以下の2つです。
- 自己管理が必要
- 治療できない症例もある
マウスピース矯正はワイヤー矯正とは違い、装置の取り外しが可能です。そのため、歯磨きや食事の際など、必要に応じて装置を外せるというメリットがあります。
しかし、1日20時間以上の装着時間を守らなければ、計画通りに治療が進まないというデメリットもあります。マウスピース矯正での治療を選択する場合は、装着時間を守るようにしましょう。
また、全てのすきっ歯をマウスピース矯正で治療できるわけではありません。隙間が大きすぎる症例や他の症例も併発している場合などは、マウスピース矯正のみでは対応できない可能性もあるでしょう。
マウスピース矯正ですきっ歯を治す場合にかかる期間

マウスピース矯正ですきっ歯を治す際の治療期間は、お口の状態によって異なります。一般的にすきっ歯の全体矯正は1〜3年程度で治療が可能ですが、マウスピースの装着時間が守れていない場合などは治療期間が長引くこともあるでしょう。
部分矯正であれば2ヶ月〜1年程度で治療が終わることも多くあります。カウンセリングを受けて、おおよその治療期間を確認しておくとよいでしょう。
マウスピース矯正ですきっ歯を治す場合にかかる費用

マウスピース矯正は、基本的には保険が適用されない自由診療です。そのため、すきっ歯をマウスピース矯正で治す際の治療費は、歯科医院によって異なります。また、マウスピース矯正のブランドは多数あり、ブランドによっても金額の差は大きいでしょう。
相場の費用は、全体矯正で60〜100万円程度、部分矯正で10〜40万円程度です。別途、検査・診断料や調整料、保定装置料がかかることもあります。
最近では総額を分かりやすくするため、全て含めた金額を提示する歯科医院も多いです。歯科医院によって料金制度が異なるため、治療を始める前にしっかり確認しておきましょう。
まとめ

すきっ歯の治療はマウスピース矯正の得意分野であるため、多くのケースで対応可能です。噛み合わせに問題がなく、前歯だけのすきっ歯であれば部分矯正で対応できる場合もあるでしょう。
ただし、すきっ歯以外の症状も併発しているケースなどは、マウスピース矯正では治療が難しいこともあります。ご自身の症例がマウスピース矯正で治療が可能か、一度歯科医師に相談してみるといいでしょう。
マウスピース矯正ですきっ歯を治療する際にかかる治療期間は、症例によって異なります。費用に関しても、歯科医院や症例によって異なるので治療前に必ず確認しましょう。
すきっ歯は見た目の問題だけでなく、発音や咀嚼に影響を及ぼしたり、食べ物が詰まりやすいことで虫歯や歯周病のリスクが高まったりします。早めに歯科医院を受診し、治療しましょう。
マウスピース矯正を検討されている方は、仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」にお気軽にご相談ください。