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2024/06/17 ブログ

歯科治療の来院回数が多い理由

医者にかかるときは2、3回で終わるのに歯医者は回数かかるし通うのが面倒・・・
一回で終わらせてほしいんだけど・・・
まとめて同時進行したら早く終わるのに・・・
と、歯科治療に対するイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。
今回は、歯科治療の回数の疑問についてお答えします。

 

医科と歯科の違い

医科の通院は症状の診査診断、処置し投薬することで症状の改善を図ります。病状が治れば本来の身体の状態に戻ることが少なくありません。日帰り手術の適応も増えてはいますが、通院の場合、まだまだ薬の力を借りることで改善する病状であることが少なくありません。
一方で骨折といった身体に侵襲を与える外科的に処置をしなければならない場合、大抵は入院し手術を行います。退院後もリハビリなどで数か月の期間を要します。機能回復する病態はそうですが、では機能損失した場合はどうでしょう。失われた部位は義足や義手、人工股関節といった人工物に置き換わるわけですが、人工物に慣れるまではリハビリや調整期間がさらに何か月も続きます。
では、歯科はどうでしょう?
歯科の場合、虫歯や歯周病は基本的に機能回復することはなく、もとに身体に戻る病気ではありません。膿を持った炎症を投薬で抑える処置があっても、その後は病巣を削るなどの外科処置をして人工物の置き換えをします。歯が抜けてなくなった部分も、それを補うためには人工物を使うよりありません。

歯科用ユニット

段取りがある治療

虫歯

虫歯の場合は虫歯部分を削って詰める必要があります。
虫歯が大きいと歯型を採って、歯型に合う被せ物を作ります。歯の形は人それぞれですので、歯型に合わせてオーダーメイドで手作業で作ります。模型で出来上がった被せ物も実際の口腔内で微調整をしながら合わせていく緻密な処置になります。
さらに虫歯が大きくなると、上記の過程にプラスして神経に入り込んだ病原を取り除く、いわゆる神経の処置が必要になります。これは病巣が無くなるまで続きますから大きい病巣であればあるほど回数がかさみます。

歯周病

歯周病は骨が溶ける病気です。一度歯周病になると骨は溶け続けます。歯周病治療はいかに進行を止めるかという治療です。一生涯の病気ですので、一度の通院で改善するのは難しいということが分かります。

抜歯

親知らずは抜歯しても補綴する必要性は低いですが、ほかの歯が抜けてしまった場合、その部分を人工物で補う必要があります。
インプラントは、骨にネジを埋め込む外科的手術があり、安定するまで一定期間を置いてから型取りして被せ物を作ります。ブリッジに関しても同様、型取りをしてそれぞれオーダーメイドで作ってから口腔内で微調整して合わせていきます。喪失歯の本数が多いと義歯を作ることになります。義歯は型取りだけでは終わりません。噛み合わせを合わせる処置、仮合わせをしてから完成になりますので最低でも3~5回ほどは通院する必要があります。

上記のそれぞれの流れからも分かるように、歯科治療は手間のかかる処置が多く、段階をひとつずつクリアしていかなければ次の段階に進めない処置ばかりなのです。

歯

1本ずつの治療

なかには複数歯を一気に進めてほしいという方もいらっしゃいますが、そう簡単なものではありません。
歯は髪の毛一本でも違和感を感じるほど、噛み合わせに対して敏感な臓器です。神経や血管を切ったり取り除いたりする処置は時に麻痺を生じたりすることもある非常に緻密な処置です。
処置歯をいつも通りに近い噛み合わせで再現するには、全体の噛み合わせを考慮する必要があり、少しでもずれてしまうと食事が出来なくなるほか、別の部位が痛んだり顎関節に異常をきたしたりするのです。
複数歯に同時に手を付けてしまうと噛み合わせの再現が出来なくなるので、一回の処置の本数には限りがあるのです。

保険治療のルール

保険診療を選択された方は、保険診療のルールに従い治療が進みます。保険診療のルールは細かく、1回の治療で進められる治療内容も細かく定められています。
国民皆保険制度のメリットでもありデメリットでもありますが、皆さんが平等に医療を受けられるためのルールなのです。

大きな病状ほど費用と回数がかかってしまいます。そうなる前に定期健診でお口の健康を保ちたいですね。

インプラント治療が終わって笑顔の女性

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