2024/05/29 ブログ
マウスピース矯正で出っ歯は治療できる?費用と期間、治療法とは
こんにちは。仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」です。

前歯が前方に突き出した状態の出っ歯は、さまざまな問題を引き起こすことがあります。見た目にコンプレックスを抱きやすいだけではなく、虫歯になりやすかったり、噛み合わせに悪い影響を及ぼしたりすることも考えられます。
今回は、出っ歯になる原因やマウスピース矯正で治療する場合の費用や期間などについて解説します。
目次
出っ歯とはどんな症状?

出っ歯とは、上の前歯が通常よりも前に突き出した状態のことで、専門的には上顎前突(じょうがくぜんとつ)と呼ばれます。人目に触れやすい部分であることから、コンプレックスに感じる方も多いでしょう。
出っ歯と一口にいっても、症状の度合いはさまざまです。まずは、歯科医院でご自身の出っ歯の状態を確認することが大切です。
出っ歯になる原因

どのようなことが原因で、出っ歯になるのでしょうか。出っ歯の主な原因について解説します。
遺伝
顎の骨格や歯の大きさなどは遺伝するため、親族に出っ歯の方がいる場合には、遺伝することがあります。両親のどちらか、またはどちらも出っ歯だと、遺伝する可能性が高いでしょう。
特に、上顎の骨が前に出ていたり、上顎に比べて下顎の骨が小さかったりする場合は、遺伝の影響が考えられます。
指しゃぶりや舌癖
3歳を過ぎても長時間にわたって指しゃぶりをしていると、歯並びに影響が及ぶ可能性があります。また、舌で前歯を押す・爪を噛む・上の歯で下唇を噛む癖も、出っ歯の原因になる場合があります。
前歯に不自然な圧力がかかり続けると、歯が前方に移動し出っ歯になることがあるのです。
口呼吸
アデノイドや扁桃肥大、鼻炎などによって口呼吸をすることが多い場合にも、出っ歯のリスクが高くなります。慢性的な鼻づまりの場合、口を開けた状態になることが多いでしょう。
口を開けた状態が日常的に続いていると、唇で前歯を抑える力が弱まります。唇や舌、頬の筋肉などの力も歯並びに影響を及ぼすので、次第に前歯が突出してしまうのです。
出っ歯をそのままにしてはいけない理由

出っ歯をそのままにすると、審美性の問題だけではなく、さまざまなリスクを引き起こすことがあります。ここからは、出っ歯をそのままにしてはいけない理由について解説します。
虫歯や歯周病のリスクが高くなる
出っ歯の方は口が閉じにくいため、口呼吸になる傾向にあります。
口呼吸により口の中が乾燥すると、唾液が持つ作用が働きにくくなります。唾液には、口の中の汚れを洗い流す自浄作用や、細菌の繁殖を抑制する抗菌作用があります。
口の中が乾いた状態では、この効果を十分に得られません。プラークが蓄積したり、細菌が繁殖しやすくなったりするため、虫歯や歯周病のリスクが高くなるのです。
話しにくさや噛みにくさを感じる
出っ歯だと上下の歯にすき間ができることが多く、空気が漏れて滑舌に問題が起こる場合があります。特に、サ行やタ行の発音がうまくできなくなるケースが多いでしょう。
また、前歯の噛み合わせがズレていることにより、食べ物を噛み切ることができなくなることも考えられます。
コンプレックスを感じやすい
出っ歯をコンプレックスに感じる方は少なくありません。矯正治療には多くの費用がかかるので、躊躇する方も多いでしょう。
しかし、出っ歯によって自然に笑えない、会話に自信が持てないなど、心に影響を及ぼすこともあります。社会生活にまで影響が及ぶこともあるため、出っ歯にコンプレックスを感じている方は、一度歯科医院へご相談ください。
前歯を損傷しやすい
出っ歯は上の歯が前に出た状態のため、スポーツや事故によって前歯を損傷するリスクが高いでしょう。歯並びが整っている方よりも、前歯を損傷するリスクが大幅に高いといわれています。
安全面から考えても、出っ歯を矯正する意義は大きいといえます。
歯並びがさらに乱れる
出っ歯は食べものを前歯で噛み切りにくく、奥歯で噛むことが多くなります。奥歯に負担がかかりやすく、奥歯が割れたり欠けたりする可能性があるでしょう。
奥歯の割れや欠けにより噛み合わせが変化すると、さらに歯並びが乱れることも考えられます。
顎関節症のリスクが高くなる
出っ歯で奥歯に負担がかかり続けると顎に負担がかかり、顎関節症のリスクが高くなります。顎関節症になると、口を開閉するときに音が鳴ったり、痛みを感じることがあります。
顎の症状以外にも、頭痛や肩こりなど、全身の問題につながることもあるため注意が必要です。
マウスピースで出っ歯は矯正できるのか

マウスピース矯正で出っ歯を治すことは可能です。
しかし、出っ歯の状態によっては、マウスピース矯正では対応できないこともあります。まずは、歯科医院で詳しい検査やカウンセリングを受けましょう。
マウスピースで出っ歯を矯正する方法

マウスピース矯正で出っ歯を治すためには、まず口腔内の詳しい検査を受ける必要があります。レントゲンや歯科用スキャナーで歯の配置や顎の構造、噛み合わせなどを詳しくチェックし、そのデータをもとに治療計画を作成します。
治療計画が決まると、患者さまの歯並びに合わせてマウスピースが作製されます。マウスピースを1〜2週間に1回のペースで新しいものに交換しながら、少しずつ時間をかけて歯を動かしていきます。
マウスピース矯正では、1日20〜22時間以上マウスピースを装着し続ける必要があります。食事や口腔ケア以外の時間は、継続してマウスピースを装着しましょう。
マウスピースで治療できない出っ歯とは

出っ歯の状態によっては、マウスピースで治療ができません。ここでは、マウスピースで治療できない出っ歯について解説します。
顎の骨格に問題がある
顎の骨格に問題がある場合は、マウスピース矯正のみでは対応できないことがあります。顎の骨そのものが大きく前方に出ている場合や、下顎が著しく小さい場合などは、外科的手術を伴う矯正治療が必要になるかもしれません。
出っ歯で歯の位置を整えても、顎のバランスを整えなければ前歯の突出感は改善されないことがあるのです。
重度の出っ歯
軽度の出っ歯であれば、基本的にはマウスピース矯正で対応できます。
しかし、前歯が著しく突出している重度の出っ歯の場合などは、マウスピース矯正だけで対応するのが難しいことがあります。必要に応じてワイヤー矯正と併用したり、抜歯をしたりすることが考えられるでしょう。
マウスピースで出っ歯を矯正する費用

マウスピースで出っ歯を矯正するためにかかる費用は、一般的には70万~100万円程度です。実際には、使用する装置の種類や出っ歯の度合いなどによって異なります。
症例によってはマウスピース矯正前に顎の骨を切除したり、抜歯したりすることがあります。その場合は費用が追加でかかることが多いので、歯科医師としっかり相談しましょう。
また、マウスピース矯正は基本的に自費診療です。保険が適用されない治療で歯科医院が自由に費用を設定できるため、費用は歯科医院によって異なるでしょう。
治療を受ける予定の歯科医院で、治療前に確認しておくことが重要です。
マウスピースで出っ歯を矯正する期間

マウスピースで出っ歯を治すためにかかる期間の目安は、状態によって異なります。軽度から中度の場合は1~2年程度でしょう。マウスピースを正しく装着しなかった場合は、計画通りに治療が進まず、期間が延びる可能性があります。
歯列矯正の後には、歯の位置を安定させる保定期間が設けられます。保定期間には、リテーナーと呼ばれる保定装置を装着して過ごさなければなりません。保定期間は、矯正期間と同程度とする歯科医院が多いです。
まとめ

出っ歯を放置すると、見た目に影響するだけでなく、さまざまなリスクをもたらす可能性があります。治療にかかる費用や期間については、患者さまによって大きく異なるため、まずは歯科医師に相談し、ご自身に合った治療を検討しましょう。
出っ歯の治療を検討されている方は、仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」にお気軽にご相談ください。