2024/04/10 ブログ
マウスピース矯正で前歯だけ治せるの?治せる前歯の症例や費用も解説
こんにちは。仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」です。

すきっ歯や出っ歯など、見えやすい前歯だけを治したいと考える方は多くいらっしゃいます。マウスピース矯正で前歯の重なりや隙間を整えることは可能ですが、歯並びによっては全体矯正が必要になる場合もあります。
この記事では、マウスピース矯正で治せる前歯の症例や費用について解説します。
目次
マウスピース矯正で前歯だけ治せるの?

気になりやすい前歯の重なりや隙間はマウスピース矯正で治療できますが、お口の状態によっては適応できません。ここでは、マウスピース矯正で治せる前歯の症例・治せない症例について詳しく解説します。
マウスピース矯正で治せる前歯の症例
マウスピース矯正で治せる前歯の症例は、以下のとおりです。
すきっ歯
前歯と前歯の間に隙間が空いたすきっ歯は、マウスピース矯正で治療可能です。全体的な歯並びや噛み合わせに問題なく前歯のみに隙間が空いている場合は、歯を移動させるスペースを作る必要がありません。
お口の状態にもよりますが、軽度のすきっ歯であれば他の不正咬合よりも比較的短い治療期間で歯並びが整うでしょう。
軽度の不正咬合
軽度の出っ歯や叢生など、前歯部分だけに問題がある不正咬合もマウスピース矯正で治療可能かもしれません。歯並びのお悩みで多い八重歯も叢生に含まれるので、軽度であればマウスピース矯正で治療できます。
矯正治療後の後戻り
過去にワイヤー矯正やマウスピース矯正で歯並びを整えた後、後戻りした方もマウスピース矯正で治療可能でしょう。矯正治療後のリテーナーの装着不足で前歯の歯並びだけが乱れた場合、マウスピース矯正で再矯正すれば比較的短い期間で歯並びが整うでしょう。
マウスピース矯正で治せない前歯の症例
マウスピース矯正は、全ての前歯の歯並びの乱れを治療できるわけではありません。ここでは、マウスピース矯正で治せない前歯の症例について解説します。
噛み合わせを整える必要がある
ご自身では噛み合わせに不具合を感じていなくても、噛み合わせに問題がある場合があります。
このような場合、前歯だけでなく全体的に歯を動かして噛み合わせを調整する必要があるため、全体矯正が必要です。
抜歯が必要
前歯と前歯の重なりが大きい場合、抜歯が必要になることがあります。抜歯することで効率的に治療をすすめられるものの、歯を動かす距離が長くなるためマウスピース矯正では対応できないことがあります。
重度の不正咬合
歯の重なりが大きい重度の叢生や骨格に問題がある出っ歯や受け口の場合、マウスピース矯正では対応できません。重度の叢生では抜歯が必要なケースが多く、骨格に問題がある出っ歯や受け口では顎のバランスを整える外科手術が必要になるケースが多いです。
マウスピース矯正に限らず、前歯を移動させるだけでは歯並びが整わないでしょう。
重度の歯周病
マウスピース矯正は、歯に力をかけて徐々に歯を移動させる治療です。加齢や重度の歯周病などで歯を支える骨が十分にない場合、マウスピース矯正の力に耐え切れず歯が抜けてしまう可能性があります。
歯周病がある場合は、先に治療を行って症状を改善してからマウスピース矯正に進みましょう。
マウスピース矯正で前歯だけを治すメリット

マウスピース矯正で前歯だけを治すメリットは、以下のとおりです。
短期間で治療できる
前歯とは、前から3番目の歯まで(上下で6本ずつ)です。マウスピース矯正に限らず、治療範囲が狭くなればなるほど治療期間が短くなる傾向があります。
特に、すきっ歯や矯正治療後の後戻りなどの場合は数ヵ月で終わることも珍しくありません。
費用を抑えられる
マウスピース矯正は必要なマウスピースの枚数によって費用が異なるため、治療期間が短くなると費用が抑えられます。軽度の不正咬合であれば、マウスピース矯正で全体の歯並びを治す場合と比較して半額程度に抑えられることもあるでしょう。
ただし、マウスピース矯正は自費診療になるため、歯科医院によって費用が異なります。お口の状態によっても費用は異なりますので、詳しく知りたい場合は歯科医院を受診して相談しましょう。
治療中であることに気づかれにくい
ワイヤー矯正では歯の表面に金属の装置を固定するので、口元が目立ちやすいです。マウスピース矯正は薄く透明なマウスピースを使用するため、周りに矯正治療中だと気付かれることは少ないでしょう。
虫歯や歯周病のリスクが低い
マウスピースは自由に取り外せるので、食事や歯磨きを普段通り行えます。マウスピースを外して洗浄でき、お口の中も隅々まで歯磨きできるため、虫歯や歯周病のリスクが低いのがメリットです。
金属アレルギーの方でも治療できる
ワイヤー矯正では金属の装置を使用するため、金属アレルギーの方は受けられません。マウスピース矯正で使用するマウスピースはポリウレタン製のため、金属アレルギーの方でも安心して治療を受けられます。
マウスピース矯正で前歯だけを治すデメリット

マウスピース矯正は数か月~年単位でかかる治療なので、デメリットも理解した上で検討することが大切です。
理想的な仕上がりにならないかもしれない
マウスピース矯正で全体矯正をすると、全体の歯並びも噛み合わせも整えられるため口元の美しさを追及できます。
しかし、前歯部分だけしか動かせないと、患者さまの思う理想的な仕上がりにはならない可能性があります。前歯以外の歯並びも治したい場合には、全体矯正のほうがよいかもしれません。
噛み合わせは整わない
前歯のみをマウスピース矯正できるのは、噛み合わせに問題がない軽度の不正咬合のみです。
全体矯正が必要にも関わらず前歯だけを治した場合、噛み合わせが悪化し食べ物が噛みにくくなるかもしれません。顎関節症や全身の健康状態に影響を及ぼす可能性もあります。
噛み合わせには奥歯が関係しているので、全体矯正でしか噛み合わせは整えられません。前歯だけを整える場合は、見た目を改善するための治療になることを理解してきましょう。
歯を削る処置が必要になることがある
歯を動かすスペースが足りない場合、マウスピース矯正を含めた矯正治療では歯を削る処置が必要になることがあります。歯を削るといっても歯の表面のわずか0.25mmですので、この処置が原因で歯がしみたり虫歯になったりすることはありません。
しかし、健康な歯を削ることは変わりません。治療前に歯科医師とよく相談・検討するとよいでしょう。
マウスピース矯正で前歯だけを治す場合の期間

全体的に歯並びや噛み合わせを整える場合、1~3年と長期間かかるのが一般的ですが、前歯だけを治す場合は平均で6か月~1年未満といわれています。
特に、軽度の不正咬合や矯正治療後の後戻りの場合、2~3ヵ月で治療が終わることもあります。噛み合わせに問題がなく、前歯だけを治したい場合はマウスピース矯正を選択するとよいでしょう。
マウスピース矯正で前歯だけを治す場合の費用

マウスピース矯正で前歯だけを治す場合にかかる費用は、平均して10万円~50万円です。マウスピース矯正にかかる費用は必要なマウスピースの枚数によって左右されるため、治療範囲が前歯だけと限定される分、費用を抑えられる傾向にあります。
ただし、マウスピース矯正は自費診療になるため、マウスピース矯正のブランドや歯科医院によって費用が異なります。お口の状態によっても費用が変動するため、ご紹介した費用はあくまでも目安として参考にしてください。
まとめ

マウスピース矯正で見えやすい前歯だけを治すことは可能ですが、治療範囲が限られるため適応症例が限られます。すきっ歯や軽度の出っ歯、叢生、矯正治療後の後戻りなど、軽度の不正咬合なら治療可能でしょう。
噛み合わせの調整が必要な場合や重度の不正咬合、抜歯が必要な症例などの場合、前歯だけでなく全体矯正が必要になります。
マウスピース矯正を検討されている方は、仙台市宮城野区「福田町駅」より徒歩4分にある歯医者「色川歯科医院」にお気軽にご相談ください。