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2024/07/05 ブログ

マタニティの方の歯科治療

妊娠してから口の中の調子が良くないかも…と悩む方が多くいらっしゃいます。そして働くママにとって妊娠期間中は比較的時間の融通が利く時間ですので今まで通えなかった歯医者に行ってみたら予想外に虫歯が増えていた…という方も少なからずいらっしゃいます。
今回はマタニティ期間の歯科治療についてお話しします。

妊娠

女性ホルモンと歯周病菌

数ある歯周病菌の中には女性ホルモンを大好きな細菌がいます。女性ホルモンが活発になると、その歯周病菌は爆発的に数を増やします。そのため歯肉の炎症が悪化してしまいます。女性の場合、妊娠期だけでなく、思春期や更年期などホルモンバランスが大きく変化するタイミングが人生のうち何度か訪れますので、そのタイミングで口腔内の環境も変化するのです。

妊娠性歯肉炎

妊娠するとホルモンバランスの大きな変化によって歯肉の炎症が生じやすくなります。また妊娠期特有のつわり(悪阻)や、つわりによる歯磨きのし難さ、食事量や食事回数、食事内容の変化によっても歯肉の炎症が起こりやすくなります。これが妊娠性歯肉炎の正体です。
歯肉の炎症を起こしやすい状態のため、歯肉から出血する・親知らずが腫れて痛む・虫歯が痛むなどさまざまなトラブルに直面するのです。

妊娠期の歯科治療

妊娠期は赤ちゃんへの影響を考えると、歯科治療は不安になりますよね。妊娠している場合でも歯科治療は可能ですが、時期や症状によっては赤ちゃんへの影響を考え最小限の治療になることもあります。

妊娠初期(~妊娠3か月前後)

妊娠初期はまだ赤ちゃんが母体内で安定しないため赤ちゃんへの影響を最大限に考慮すべき期間です。母体も不安定なため流産などのリスクも高いことから緊急性の高い症状に対してのみ応急処置が行われます。基本的には薬の処方や歯科治療は避けるのが望ましい期間と言えるでしょう。

妊娠中期(妊娠5~7か月前後)

この頃には体調も落ち着き、必要最低限の治療をすることが可能になります。歯科で使う麻酔は治療部位のみに使用する局所麻酔と言われるもので、妊婦さんでも比較的安全な種類の麻酔薬を少量で奏功させるため赤ちゃんへの影響は少ないとされています。
歯科におけるレントゲン撮影は頭部のみの撮影ですので、胎児への影響は少ないとされています。当院で使用しているレントゲン機器は、なかでも更に低被ばく線量の最新機器を導入していますので安心して撮影することが出来ますが、当院では母体と赤ちゃんへ最大限の配慮をするため、必要最低限の場合でのみ患者さんの同意のもとで撮影をすることがあります。
妊娠期間中は胎児への影響を考慮して全期間を通して基本的にお薬の処方は控えなければなりません。ですが、痛みの程度・炎症の程度が大きく、母体の緊急性が高い場合はこの限りではありません。この場合リスクなどをしっかりと説明したうえで安全性の高いものを選択し服用指示を出します。

妊娠後期(妊娠9か月前後~)

後期になるといよいよ出産の準備が始まります。お腹もだいぶ大きくなりますので、歯科治療に特有の仰向けの体勢が難しくなってきます。さらに早産のリスクも高くなってきますから歯科治療は応急処置のみの対応期間となります。また出産後は体調やライフスタイルが落ち着くまで歯科通院が難しくなりますから、体調に合わせて最終クリーニングをして出産に臨みましょう。

赤ちゃんの足

その他、ホワイトニングや矯正治療、抜歯などは母体への負担が大きく、口腔環境を保つのが難しい期間である、また赤ちゃんへの影響が不明な部分もあるため、基本的には避けるべき処置とされています。

以上のことからも、妊娠の有無によって治療内容・使用薬剤・治療計画etc.が大きく変わります。現在妊娠中、もしくは妊娠の可能性がある場合は、治療が始まる前に必ず教えてくださいね。快適なマタニティライフを送りましょう。

医院名 色川歯科医院
所在地 〒983-0023
宮城県仙台市宮城野区福田町1-10-37
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